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ソプラノについて

Interview

スタッフインタビュー

「ソプラノ」は、2005年に開港した中部国際空港「セントレア」から三重県と空港を結ぶ海上アクセスの拠点として開港した「なぎさまち」にあります。セントレアから高速船で伊勢湾を横断し、約45分でなぎさまちに到着。ソプラノは、青い空と穏やかな青い海が目の前に広がる絶景のロケーションにあり、海の幸、松阪牛など三重県の特産物をぜいたくに使ったシェフの心尽くしの料理をコースでお楽しみいただけるレストランです。

オープン以来16年にわたって「ソプラノ」を守ってきた支配人、そして今後のソプラノを担うシェフにインタビューしました。

 

-Interviewed by Ayumi Kawasaki

Hiromi Sugimoto -General Manager

「ソプラノ」総支配人 杉本裕美

「楽しいところにしか人は集まらない」

―津市内に、ピザやパスタをメインとしたカジュアルイタリアンのお店はいくつかありますが、あえて高価格帯の「ソプラノ」をオープンした経緯を教えてください。

杉本さん:2005年に新たな三重県の玄関となった「なぎさまち」にふさわしいお店について考えました。フェリーでいらっしゃる国内外のお客様にクオリティの高い三重県の山の幸、海の幸を洗練された雰囲気の中で召し上がっていただきたい。それにふさわしい場所としてコース料理をお出しするお店をという思いが元になっています。

加えて、地元のみなさんにも新たな食事シーンをご提案したいという気持ちもありました。

 

―店名「ソプラノ」の意味を教えてください。

杉本さん:「ソプラノ」には、「高みに、上に」という意味があります。この「ソプラノ」も、最初はひよっこだとしても、努力を重ねることで「少しでも高みに向かっていきましょう」という願いをこめて、初代シェフが命名してくれました。

―お店オープンの際は、地元でもかなり話題になったのではと思いますが、過去現在含めて、お客様からの評判はいかがですか?

杉本さん:16年前のオープン当初は、ランチで3,500円からという値段設定には、正直言って賛否両論ありました。カジュアルランチであれば、大体1,000円前後が多い中、「高すぎる」というお声もたくさんいただきました。でも、あくまでも当店のコンセプトは、「クオリティの高い食材を使用し、コースでご提供する」ということでした。

お料理の値段が理由で二の足を踏まれるお客様には、「是非一度お店にいらしてください。実際に召し上がっていただけたら、料金の価値は必ずご理解いただけると思いますよ」とお伝え続けてきました。

地道な努力が少しずつ実を結び、今では多くの方々にソプラノの価値をご理解いただけるようになりました。今では結婚記念日やお誕生日などのお祝いの席としてお越しくださる県内の方はもとより、愛知県、さらには東京から何度も足を運んでくださるお客様もいてくださいます。

―支配人ご自身が三重県出身の方だそうですが、三重県の特産品についてどう思っていらっしゃいますか?

杉本さん:三重県には美味しいものがたくさんあるのに、あまり知られていません。レストランを開業するにあたり、地元を応援したい、地元に貢献したい気持ちという気持ちが強くあり、それは今も変わりません。

三重県の特産物といえば、県民の誇り・松阪牛に加えて、伊勢海老、的矢牡蠣、尾鷲地方の手長海老、熊野の地鶏、県南部では柑橘系の果物など数え上げればキリがありません。海の幸、山の幸に本当に恵まれています。ソプラノでご提供するお料理は、それらを使った「とびきり美味しいもの」をという思いで続けてきました。

さらに数年前に自社で「おじいちゃんのいちご農園」を始めました。自家栽培したいちごをお店で供するデザートにふんだんに使って、喜んでいただいています。

―お魚は、三重県のどちらから仕入れていらっしゃるのですか?

杉本さん:ソプラノで使用する魚介類は、全て尾鷲の「岩崎魚店」さんから仕入れさせていただいています。「三重の100人」に選ばれている岩崎さんとはオープン当初からお付き合い。尾鷲港から水揚げされたばかりの超がつくほど新鮮なお魚と一般的な魚屋さんやスーパーではちょっとお目にかかれないような珍しい魚が揃っているのが魅力的です。東京、大阪、京都などのイタリアン、フレンチ、和食の有名レストランもこちらで仕入れているという有名なお魚屋さんです。

―美味しいものは、たくさんあるかと思いますが、「ソプラノの名物といえば、これ!」という一品を教えてください。

杉本さん:岩崎魚店さんで仕入れた新鮮な魚介を使ったブイヤベースで、すっぽんのスープに、具材があわび、ふぐ、はまぐり、伊勢海老、太刀魚という贅沢なものです。まだまだ認知度は、理想としているレベルには届きませんが、これから少しずつ知っていただいて「ソプラノといえば、このブイヤベース」といっていただけるように大切に育てていきたいと思っています。

―今後、「ソプラノ」は津市、三重県においてどういう場所でありたいですか?

杉本さん:三重県津市ということを考えると、店構えもちょっと敷居が高い雰囲気、お料理の値段も少し高く感じる。「ちょっと入りづらい」と感じていたけど、思い切って入ってみたら、「すごく楽しかった!」と言っていただけるような店に育って欲しいです。

素晴らしい景色を眼前に気のおけない人と美味しい料理にお酒、そして楽しい会話を楽しんでいただきたい。これに尽きますね。楽しいところにしか人は集まりませんから。

私たちホールスタッフは、その大切な楽しい時間の邪魔をしない黒子。お料理も、その楽しい時間を邪魔しないものであるべきだと思っています。

お客様と共に質の高い時間を作り上げ、みなさまの記憶に残るレストランでありたいと願っております。

Tsukasa Shimano -Chef

「ソプラノ」シェフ 嶋野司

「継続性が信頼感につながる」

―「三重産」食材へのシェフのこだわりを教えてください。

嶋野さん:ソプラノでご提供する料理には、契約している農家さんが有機農法で作ったお野菜や尾鷲の岩崎魚店さんのものを使用しています。

特にお魚は、鮮度にこだわりますね。例えば、岩崎魚店さんに普通に注文をすると、その夕方に宅配便で尾鷲から発送され、翌日の午前中にお店に届きます。それでも十分「新鮮」だと謳うことはできると思いますが、僕は、獲れたその日に下処理をしたい。具体的に言うと「エラ」を取りたいんですね。新鮮なうちに内臓を取り除くことで、臭みの発生を抑えられ、身の部分は良い状態でキープできるんです。週に一度は、尾鷲まで車を運転して、自分で魚を見て買い付けます。

岩崎さんの売り方は独特で「〇〇を何キロください」とお願いするのではなく、先に「何キロください」とお願いして、どんなお魚を選ぶのかは岩崎さん次第。何が来るかわからないんです(笑)。シェフの腕を試されます。

出汁を取る魚が変わればスープの風味も変わるので、お客様にとっても「飽きがこない」というのは面白さの1つかもしれませんね。1シーズンに1度お越しいただけると色んな味を楽しんでいただけると思います。

そうそう、三重の方は気づいていない方が多いのですが、三重の水は、とても美味しいんです。僕は大阪から三重に来たとき、まず「お水が美味しい」と感じました。お水が美味しいとご飯も美味しく炊き上がりますし。

そういう意味では「ソプラノ」でお出しする料理は、三重県の美味しいものが凝縮されていると言えるかもしれませんね。

―名物である「ブイヤベース」へのこだわりを教えてください。

嶋野さん:ソプラノの新しい名物になりつつあるのが「ブイヤベース」。すっぽんを丸ごと1匹使って2リットルのお出汁を取っています。ご存じかもしれませんが、すっぽんの血には豊富な栄養が含まれていることから、血も一緒に出汁として使っています。もちろん、生臭くならないよう、そしてスープをクリアにするための下処理や手間をかけますが、血を入れるのと入れないのとでは、風味も異なりますし、味に奥行が出るので欠かせません。命を丸ごといただいているので、どこも無駄にしたくないんです。

―「ソプラノ」のこれからについてどのようにお考えですか?

嶋野さん:現在も地元の人たちが記念日やお祝の日などにも使ってくださいますが、これからはもっと県外の方も「せっかく三重に来たんだから、ソプラノに行きたいな」と思っていただけるようにしていきたいです。

そのためには、「ソプラノ」ならではの一品を信念を持って作り続けたいですね。継続性があることが信頼感につながると思っていますし。そのためには、「やるべきことを継続する」。それだけです。日々の営業をしっかりとやって、来ていただくお客様に満足していただくことしかできることがありませんから。